意外なことに、介護に特化した国家資格はそこまで多く用意されていません。
介護職員初任者研修や実務者研修は、そもそも試験ではなくて研修です。数百時間の講習を受けて修了をするタイプのものであって、国家試験ではないのです。
さらに言えば、介護職の最難関試験だと言われているケアマネージャーの試験も、国家試験ではありません。これは非常によく勘違いされているのですが、国家試験ではなくて都道府県の認定試験になります。
ですから純粋に国家資格といえば、介護福祉士の資格や社会福祉士の資格ぐらいしかないのです。

しかし医療業界の方にまで目を向けてみれば、国家資格の数は一気に増えます。看護師や理学療法士、作業療法士もそうですし、精神保健福祉士や言語聴覚士などもそうです。
介護の世界で活躍をするときには医療の方にも目を向けておくのがいいでしょう。この2つの業界は隣り合っていて、大部分で重なり合っています。

ただ、何が国家試験なのかはそれほど気にする必要がありません。たとえばケアマネージャーは都道府県の認定試験ですが、だからといって価値が下がってしまうことはないからです。
国家試験であるかどうかは、ただの行政側の区分でしかありません。受験する方としてはあまり意識をしすぎる必要はないでしょう。
民間試験の中には、一部の国家試験よりも知名度や評価の高いものも存在しています。就職をする際には、その資格の価値が純粋に考慮されるだけですから、区分については気にする必要がないでしょう。